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業務可視化:部門間の待ちと手戻りを比べやすくする

株式会社D-Side公開日:

業務を可視化すると、部門ごとに違う業務の区切り方と時間の数え方をそろえて、部門どうしを比べられます。部門をまたぐ待ちと手戻りも、同じ形で比べられます。

ケース(説明用サンプル)

ある製造業の推進責任者が、納期の遅れを減らす案件から、AI活用の優先順位を決めようとしています。

  • 営業部

    「製造への連絡が遅い」

  • 製造部

    「受注内容を営業に確認し直す手間が多い」

  • 物流部

    「出荷の指示が直前まで固まらない」

「遅い」「手間が多い」「固まらない」は、同じ単位で並べられません。

どこから手を付けるかを、経営会議で説明できずにいます。

部門のあいだの待ちと手戻りは、見えにくい

待ちと手戻りは、仕事が部門のあいだで渡る境目で起きます。

境目の待ちは、誰も手を動かしていない時間なので、どの部門の作業時間にも入りません。

手戻りは、戻された側の作業時間には入りますが、戻った理由は境目にあります。

公的な調査にも、部門をまたいだ協調が十分とは言えない様子が表れています。

経営者・IT部門・業務部門の協調が「十分にできている」「まあまあできている」と答えた企業
日本
40.4%
米国
77.0%
ドイツ
65.5%

IPA(情報処理推進機構)「DX動向2025」(新しいタブで開きます)(2025年6月26日公開)図表1-15。日米独の企業の経営層またはICT関連事業部門が、2025年2〜3月の調査に自己評価で答えました。

「想定した効果が得られなかった」と答えた事業者
部門間で連携できている事業者
7.6%
連携できていない事業者
34.8%

中小企業庁「2026年版 中小企業白書」(新しいタブで開きます)第2-2-95図(帝国データバンクの調査)。2019年以降に省力化投資としてITツールの活用に取り組んだ中小企業が対象です。連携できている事業者のほうが割合は低いものの、連携すれば効果が出るとまでは言えません。

可視化でそろえる4つの決まり

D-Sideの全社業務マップは、AIヒアリングで聞いた内容を、この4つの決まりでそろえて表します。

  • 業務の区切りと名前

    そろえ方

    業務を部署ごとに、受け取って始めるところから、次へ渡すところまでで区切ります。

    そろうと

    人や部署で呼び方が違っても、同じ業務の話ができます。

  • 時間の数え方

    そろえ方

    回数と1回に手を動かす時間から、月の時間を決まった計算で出します。待っている時間は、作業時間に足しません。

    そろうと

    業務の時間を、同じ単位の数字で比べられます。

  • つながりの表し方

    そろえ方

    業務のあいだを、順序・引き渡し・前提・遅れへの影響の4種類で描きます。

    そろうと

    境目で何が渡され、どこで止まるかを、同じ言葉で話せます。

  • 確かさの表し方

    そろえ方

    聞けた関係は実線、AIが補い、人がまだ確かめていない関係は破線で描きます。数字がそろわない作業は「未算定」とし、0で埋めません。

    そろうと

    どこまでが聞いた内容で、どこからが推測かを、会議で分けて話せます。

4つをそろえると、待ちと手戻りを同じ形で比べられる

待ちも手戻りも、「何回起きて、1回あたりどれだけ遅れるか」という同じ形で数えます。

説明用サンプル(実際の画面ではありません):ケースの流れと、部門の境目の待ち・手戻り。○は自社で入れる欄で、数値は入れていません
  1. 営業部
  2. 営業部から製造部へ、待ち製造への連絡月○回・1回○日

    製造部から営業部へ、手戻り受注内容の確認月○回・1回○日

  3. 製造部
  4. 製造部から物流部へ、待ち出荷の指示月○回・1回○日

  5. 物流部

部門の中の作業は「回数×1回に手を動かす時間」、待ちと手戻りは「頻度×1回の遅れ」で書きます。

待ちや手戻りによる遅れを作業時間に足すと、待っているだけの時間が、人の作業の削減余地に見えてしまいます。そのため、遅れは別の「影響」として表します。

会議での言い方の例

この待ちは、部門のあいだで止まっている時間です。作業時間とは足さず、頻度と1回の遅れで、ほかの待ちと比べています。

待ちや手戻りが減る、連携が良くなるといった結果は、可視化だけでは決まりません。

可視化でつまずきやすい2つの点

可視化は、推測が事実に混ざったり、現場が話さなくなったりすると、つまずきます。

  • 推測が事実に混ざる

    補った流れが、聞いた内容と同じ線で描かれていると、会議が「それは本当か」の確認で終わります。全社業務マップでは、聞けた関係を実線、AIが補った関係を破線で描き分けます。

  • 現場が話さない

    評価に使われると感じると、待ちや手戻りは話されにくくなります。D-Sideの診断のヒアリングは、人事評価を目的として利用せず、共有結果で個人を特定せず、本人が確認してから確定します(情報の取り扱い)。

自社の業務がどこまで見えているかを確かめる5つの設問

「はい」と答えられない項目は、先にそろえます。

確認の設問(5つ)

  • 同じ業務を、部署が違っても同じ名前と範囲で呼べていますか。
  • 部門をまたぐ引き渡しを、最初から最後まで説明できる人がいますか。
  • 「時間がかかる」と言われる作業について、手を動かす時間と、待っている時間を分けて言えますか。
  • その数字は、誰に確かめた値で、推測の値と分けて書いてありますか。
  • 現場の人が、評価を気にせずに業務の実態を話せる場はありますか。

D-Sideの診断で整理すること

D-Sideの診断は、AIヒアリング、全社業務マップ、AI変革ロードマップの3段階で進めます。

診断のみのご相談も可能です。進め方は、サービスのページで説明しています。

まとめ

  • 可視化は、見えない状態と、比べられない状態を解決します。
  • 先に、業務の区切り、時間の数え方、つながり、確かさの表し方をそろえます。

関連ページ

出典

  • 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「DX動向2025」(2025年6月26日公開)図表1-15。「十分にできている」と「まあまあできている」の合計です。本文(PDF)(新しいタブで開きます)
  • 中小企業庁「2026年版 中小企業白書」第2部第2章第2節 第2-2-95図(帝国データバンク「令和7年度中小企業の経営課題と事業活動に関する調査」)。連携は、営業部門と生産部門でリアルタイムに情報共有ができることなどを指します。複数回取り組んだ場合は、最も投資額が大きかった取組への回答です。白書(HTML版)(新しいタブで開きます)

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